卒業生・旧在校生の声
2013年日本へ帰国:吉田 和暉さん
皆さん初めまして。ティルブルグ補習校の元在校生の吉田和暉です。補習校に入学を考えていてこのメッセージを読んでいる方もいると思うのですが自分の補習校での思い出を振り返ると補習校に入学してよかったと思います。その理由は新しいコミュニティができるからです。土曜日に補習校に行けば普段学校では会えない子たちとも仲良くなれます。実際に補習校で知り合い、今でも仲良くしている友達もいるので新しい出会いの場としては貴重な場所だと思います。
「学校」と聞くと勉強が真っ先に思い浮かぶかもしれません。自分はそうだったので最初は行きたくないと思っていました。けれど補習校は勉強をするだけの場所ではないと伝えたいです。もちろん勉強をすることも大切ですが、たくさんの人と知り合い仲良くなることもそれと同じくらい大切だと思います。そのような場所に周りの友達より1日多く行けると思って補習校に通ってみてください。
2013年卒業:ファンダル 真白さん
ハーフである私にとって補習校に通う一番の目的は日本語力の習得でした。ですが、今思うとこの9年間、先生方や一緒に勉強して遊んだ友達に大切なものを沢山もらったと染み染み感じています。補習校に行きたくないと思ったことは一度もありません。
補習校への入学を迷っている保護者の方に私が伝えたい事は、補習校は日本語力の習得以外にも日本式の数学教育、オランダとの文化の違い、日本の先生方とのコミュニケーション、上級生や下級生との交流だったりと世界観が広がる場所だという事です。日本語が話せることで色々な可能性が広がることは勿論、異文化社会で生きる中で色々な人の価値観を尊重しそれに対応する事は将来的にもとても大事な事だと思います。二つ目は宿題、文集作成、国語発表会の準備など色々な意味で持続力が身に付くという事。そして最後に、補習校は一生続く友達や卒業後も交流がもてる先生に出会える素敵な場所だという事です。
2018年8月日本へ帰国:山田 将真さん
僕は小学4年生から6年生までの2年間をオランダで過ごし、補習校には小学5年生から1年間通いました。友達と日本語で過ごす楽しい時間だった補習校を振り返ってみて、良かった事を2つ紹介します。
1つ目は、補習校で改めて日本の文化に触れ合えたことです。補習校で日本の教育や文化に触れることで、日本とオランダのそれぞれの良い部分が明確にわかり、海外生活がより楽しくなりました。
2つ目は、日本の教科書で勉強できたことです。音読や漢字テストを通して語彙力の維持ができました。おかげで帰国してからの授業にしっかりとついていくことが出来ました。他にも、休み時間に上級生や下級生と遊んだ事は、中学生になり、部活などで先輩や後輩との関係を築くのに役に立ちました。また、運動会などの日本の学校行事を補習校で経験できました。熱心で優しい先生方や大切な仲間達と補習校で過ごした1年間は、今でも素晴らしい思い出です。
2020年8月日本へ帰国:伊集院 桃子さん
補習校は、家に帰るといつも「今日も楽しかった」と思えるような場所だった。私は小学二年生の冬、日本からオランダに引っ越しをした。初めて補習校に行く日、車の中でとても緊張していた。「ちゃんとなじめるかな」そして「どんな人がいるんだろう」という思いでいっぱいだった。だが、その心配とは裏腹に、みんなは私に優しくしてくれ、色々なことを教えてくれたり、一緒に遊んでくれたりした。インターでは英語が話せなく苦労していたため、私にとって補習校はリラックスできる場所だった。しかも生徒の人数が少ないため、他学年とも仲良くなれ、男女関係なく、みんな仲良かった。だから、休み時間では他学年とも一緒に鬼ごっこなどをして遊んだ。人数が少ないからこその良さが補習校にはあるのだと私は感じた。
私は補習校に入って、つくづくよかったと思う。日本の勉強をキープできたし、いい友達もできた。私はやはり補習校に通って正解だったと今でも思う。
2020年12月日本へ帰国:中村 由希也さん
僕はティルブルグ補習校に小6から中3の12月まで通わせて頂きました。実際、中学生での勉強は予想以上に難しく、インターナショナルスクールとの両立が困難でした。しかし先生方がいつも励まして下さいました。今となっては通っていてよかったと思います。僕は日本に帰国し、一般の高校に通い始めましたが、補習校での勉強がないとついていけなかったのではないかと思います。少人数のクラスである為、先生方と距離が近くすぐに質問でき、つまずいた時には復習をしてくださいました。また、学年を超えた友好関係が築きやすく、中でも驚いたのは先輩方が気さくで、気軽に話せ、休み時間にはトランプや百人一首などで遊び、時には先生も交えて遊ぶこともありました。中学の担任の先生方には、日本の高校への受験対策や、作文、面接の練習など幅広いサポートをして頂きました。補習校の皆さまには感謝の言葉しかありません、本当にありがとうございました。
2020年卒業:三橋 欧太郎さん
補習校での九年間
2011年に僕は補習校に入学しました。当初は訳も分からず、母に言われるまま連れて行かれました。ある日現地校の友達は行かなくていいのだと気付いた時は不平等に思いました。しかし何回も補習校に行くにつれ、その気持ちも薄れていきました。それは、新しい友達ができ日常的に日本語が使えたからです。これは僕にとっては新鮮だったので喜ばしいことでした。一番印象に残っているのは毎年恒例の合同運動会です。そこでは他校の生徒と触れ合うことができ、競いながら友情を育むという経験ができました。大変だったことは宿題です。現地校との両立はいつも大きな課題でした。しかし今振り返ると、このおかげで今では複数の事を両立する事が得意です。今でもとても役に立っているので「補習校に行っておいてよかったな」と思います。
2020年卒業:石塚 亜木さん
補習校は今まで一番「行ってよかったな」と思う場所です。小学生の頃は宿題が出て、週末を一日だけにしてしまう補習校が好きではありませんでした。しかし、中学生になってから日本語の読み書きができること、そして日本語で会話ができることは日本人の両親を持つ私にとってどれほど大切なことなのかに気が付きました。ただ使用言語が増えるだけではなく、自分と日本との間の距離を縮めてくれる能力なのだと最近は感じます。日本語が話せるからこそ理解できる日本があると思うからです。週に一度を九年間、それは全日制の学校に二年間通うのと同じですが、その短い時間で日本語が中学生のレベルまで到達することはある意味凄いことです。日本語勉強の環境が整っている補習校でしかできないことだと思います。教科書から学べることに加え、日本人の先生や同級生の友達がいるからこそ学べることを教えてくれた補習校に通えたことを本当に嬉しく思います。
2020年卒業:成田 メノウさん
9年間の思い出
入学式の時「名前を呼ばれたら大きな声で返事をしてください!」と言われたので、僕は思いっきり大きな声で返事をして、みんなに笑われたのを今でも覚えています。僕は日本語を話すのが好きだったので、補習校に楽しんで通っていました。ある日、現地校の友人が土曜日に学校へ通ってない事に気づいた時は不公平だと思いましたが、普段日本の方と会うことがないので、補習校で日本の人たちと会えるのも嬉しかったし、漢字を覚えるのも楽しかったです。合同運動会も楽しみにしておりました。みんなでお弁当を囲んで食べたのもいい思い出です。国語発表会では演劇の発表があり、みんなで一生懸命練習して苦手な演劇も楽しく出来ました。
今思い返すと長いようで短いあっと言う間の9年間でしたが、色々な学びになったと思います。
2022年卒業:ファンハイスト 蘭さん
日本語補習授業校に通って良かったこと
この春、9年間通ったティルブルク日本語補習授業校を卒業しました。補習校では日本語の習得は勿論、日本の文化について学び、同じ境遇の仲間と出会えました。忘れられない思い出もたくさんあります。例えば、国語発表会、オランダ中の日本人学校や日本語補習授業校が集まって行う運動会、中学部のみんなで楽しむ百人一首大会、興味深い特別授業。補習校に通っていたからこそ、経験できた事だと思っています。
ただ、土曜日に遊ぶ現地校の友達が羨ましく、辞めたいと思ったこともありました。中学校では同級生がおらず最初は不安でしたが、最後まで続けたい気持ちの方が強く、頑張ることが出来ました。
補習校に通って良かったことは、3点です。日本語でコミュニケーションが取れること、視野が広がったこと、そしてやり遂げる力が身についたことです。この9年間の経験は、私の一生の宝物になることでしょう。